修了後の支援・進路

学生一人ひとりの活躍をバックアップ
音楽で培った力を生かして、学生それぞれが社会で活躍できるよう、修了後も支援しています。

演奏補助要員制度

大学院修了後、プロ同様に報酬を得ながら、より多くの演奏会に出演できる準演奏補助要員・演奏補助要員制度など研鑽の機会があります。演奏補助要員の中から個々の技能や勤務態度が優秀な者は、洗足学園ニューフィルハーモニック管弦楽団団員に選抜され、更なる活躍の場が与えられます。

修了生メッセージ

更なる探究 美しい旋律を求めて
三原 有紀ピアノ (2015年修了)

大学院では自分の目指す音楽、夢に向かってたくさんのカリキュラムの中から自分の意志で授業を選択し、学ぶことができると思います。「本番重視」の教育方針の通り、ソロ・アンサンブル・室内楽・協奏楽と実践を通じて、自分の演奏を見つめ直す機会が大変多いのがこの学校の特徴です。学生一人一人の個性と創造性を引き出し、いつも暖かく指導・サポートしてくださる先生方との出会い。それは私の一生の財産であり、宝物です。自分なりの目標を持って音楽と向き合い、人との出会いを大切にしながら充実した2年間を送っていただければと思います。

挑戦できる環境
林 愛美管楽器 / フルート (2015年修了)

大学院では、コンチェルトや海外で活躍されている先生方のレッスン、チェンバロなど他楽器とのアンサンブルなど、大学にはない多くの挑戦するチャンスに恵まれます。しかし新たなことを始めるには、教えを受けることも必要です。目標に向かって進むことに躓けば、選考楽器、他楽器関係なく、すぐに著名な先生方にアドバイスをいただくことができ、一つ一つ納得しながら確実に前進できる環境がありました。その力があってこそ、私は何事にも前向きに挑戦することができ、また、演奏面、精神面で大きく躍進できたと感じております。社会に出る前の大切な2年間、たった2年間ですが、学びたい気持ちがあれば、音楽への意識が大きく変化するほどの学びを得られると確信します。私たち学生の学びたい心を全力でバックアップしてくれるのが、ここ洗足学園音楽大学大学院です。

ヴァイオリンと共に経験を積んだ2年間
髙木 薫弦楽器 / ヴァイオリン (2015年修了)

私は洗足学園音楽大学を経て大学院に入学しましたが、大学院ではさらに専門的に自分の楽器や音楽について研究することができます。プロフェッショナル特殊研究や、公開レッスンでは、国内外問わず活躍されている演奏家のレッスンを受けられ、そこで教えていただいた演奏法や知識により、さらに研究を深めることができました。2年次の修了演奏会とグランプリ演奏会に向けては、レッスン担当の先生が熱心なご指導を何度もして下さりました。一流の演奏家にここまで親身に熱心に教えていただけることなんて、もう二度とないと思います。私にとって先生との時間はかけがえのない、一生の宝物となりました。本当に短い期間ですが、学べることは山ほどあります。この充実した環境を生かして良い2年間を過ごしていただきたいと思います。

経験の積み重ね
田村 瑞季声楽 (2015年修了)

洗足の大学院では、オペラや歌曲、アンサンブルなど沢山の授業があります。そこで、それぞれ本番を迎えるまでのプロセスを学ぶことができ、さらに演奏会での経験を積むことができます。オペラの授業では自分の研究したい役について、現役で活躍されている先生方から歌いながら演じる技術を教えていただき、また、イタリア歌曲研究の授業ではチェンバロや古楽器と共に歌うバロック音楽の楽しさを学びました。さらに、アンサンブルの授業ではバッハの曲を通して、宗教曲の構成や表現方法を研究することができました。大学院の授業のどれもが貴重な経験であり、私の音楽の支えになっています。大学院の2年間はとても短くあっという間に過ぎてしまいます。音楽に没頭できる時間だからこそ、自分の目標を高く持ち、充実した大学院生活を送っていただきたいと思っております。

大学院での経験は私の音楽の支え
岩崎 香声楽 (2014年修了)

私はオペラをより深く学びたいと思い大学院に進学しました。オペラ研究の授業では、現役で活躍されている先生方が舞台で培われた経験や技術を惜しみなくご教授して下さり、自分の希望する役を研究することができるのでレパートリーをより深めることができました。また大学院オペラ公演にはソリストとして出演させて頂きました。ひとつのオペラを一から作り上げるということは、私にとってとても貴重な体験となりました。大学院での経験は今後私の音楽の支えになると思います。

音楽に没頭できる2年間
中田 美紗子ピアノ (2014年修了)

大学院では、自分の研究に合わせて授業を組めるので、多くの著名な先生方のレッスンを受けて、視野を広げながら勉強することができました。前田ホールなどでの演奏会の機会も多く、ソロ・協奏曲・アンサンブル・室内楽と、多くの舞台を経験しました。ピアノ科は研修も充実しており、毎年冬に実施される「ウィーン研修旅行」では、ウィーンで演奏会をしたり、レッスンを受けたりして、音楽への理解をより深めることができました。
洗足には、多くの人と関われる環境、自分の音楽について深く考え、学べる環境が整っていると思います。大学院で学んだ2年間は私の一生の財産です。音楽の勉強に没頭できる時間はとても貴重なものです。「やれるだけのことはした」と胸を張って言えるような、そんな2年間を過ごしてほしいと思います。

多数の本番はかけがえのない財産
福田 奈七子ピアノ (2013年修了)

大学院ではソロのみならずアンサンブルやコンチェルト、伴奏法などバラエティ豊かな科目があり、様々な視点・角度から音楽を学ぶことができました。また、リサイタルシリーズを始め1年間で多数の本番を経験する場があります。舞台を造り上げていくことも演奏する上で非常に貴重な経験であり、それらを通して沢山の先生方や先輩、後輩、同期と関わることができた縁は、私にとってかけがえのない財産ですし、卒業後の活動においても大きな自信に繋がるのではないかと思います。

自分を高めるチャンスがいっぱい
増田 貴寛声楽 (2013年修了)

鹿児島の大学から洗足に入学し、驚いた事は豊富な練習施設、著名な先生方、様々な演奏会出演のチャンスでした。大学院生はレッスン室も練習に使用する事が出来るのでレッスンで得た感覚を確実にするのにとても重宝しました。演奏家として活躍されている著名な先生方から指導を受ける機会も設けられており高度な演奏法と共にグローバルな音楽解釈を吸収できるチャンスになりました。また演奏会もリサイタル形式のものからオーケストラとの共演と様々な演奏形態との機会があり、私は1年次に歌劇「愛の妙薬」、2年次にはJ.S.バッハの「マタイ受難曲」のソリストとして出演致しました。大学院の2年間はあっという間です、この短い期間で自分を高めるチャンスが洗足には沢山あります。

学術的な視点から音楽と接する
相良 怜管楽器/ファゴット (2013年修了)

私は大学院へ進学して様々なことを学ぶことができました。特に、実技のレッスンでは学部の頃よりも長い時間をかけて内容の深い点まで掘り下げ教えていただきました。その成果を発表する機会も多く、前田ホールをはじめ様々な舞台での演奏会を経験できたことが印象的です。また副論文でも丁寧に指導していただき、学術的な視点から音楽と接することは刺激となりました。しかし、多くの機会があるということは日々の忙しさに追われてしまうことにもつながります。目標を明確に持ち、自分にとって大切なことに全力で取り組んだといえる大学院生活を過ごしてほしいと思います。

自分の時間が増え、より深く研究
青木 知子弦楽器/ヴァイオリン (2013年修了)

大学院で学部の時と大きく変わったことは、自分の時間が増えた事でした。「プロフェッショナル特殊研究」の授業では、著名な先生方のレッスンを受講する事で、新たな課題や長所を発見、それを研究し、技術向上にとても役立てる事ができました。他にも副論文をとおし、学問として音楽をとらえ、学内の図書館にある資料を最大限に利用する事で、より深い研究をする事ができました。演奏会面では、世界の第一線で活躍される先生方と一緒に演奏し、先生方の技術、音楽に対する考えを間近で学べた事は私にとって素晴らしい経験となりました。

クラシック音楽の新しい価値観を創造
前谷 杏奈声楽 (2011年修了)

あなたは「SAMURAI BACKPACKER PROJECT」http://samuraibp.com/aboutというプロジェクトをご存知だろうか。世界で働く日本人(サムライ)を訪ね、日本の若者の為に情報を集めるというプロジェクトである。現在、日本経済は霧の中で低空を彷徨い、雇用不安で若者が途方に暮れる一方、世界の市場では新興国が目覚しい成長を続けている。日本の若者は、この状況で10年後否応無しに世界と闘わなくてはいけない。SBP発案者の太田英基はそんな我々20代の世代を「逃げ切れない世代」であると指摘する。
私が大学に在籍していた6年間でその傾向は加速したように思う。そしてまた、音楽の世界においても我々は「逃げ切れない世代」と言ってよいだろう。では、若い音楽家はどのようにしてこの逃げ切れない時代を生きるべきか。私は、日本人のクイックネスを活かした表現によって、クラシック音楽の新しい価値観を創造する必要性を感じている。そして現在これは私の夢である。
キャンパスライフにおいて、飲み過ぎて終電を逃す事も恋に溺れて盲目になる事も、そして勉強も大変重要な事である。しかしその中に、世界に目を向け機会があれば飛び出してみる事も、是非加えていただきたい。もはや、世界の情報は隣の家の晩ご飯の匂いを嗅ぐかのごとく手に入る時代なのだから。

全てを糧にして理想を追い求めれば新たな道や力が湧いてくる
金井 俊文ファゴット(2010年修了)

洗足学園音楽大学には大学院からファゴット専攻で入学したが、将来指揮者を志している思いを学校に伝えると、学部は他大学を卒業した新参者の私に対し、入学して一ヶ月と経たない頃から指揮を学ぶ場、指揮する場を積極的に与えてくださった。ただ指揮をするだけでなく、指揮者として必要な様々な能力や知識、演奏会の企画から準備にいたるまで、あらゆることを実践の中から学ぶことが出来た。洗足での時間はまさしく私にとって下積み生活の様な時間で、とにかく必死だった。しかしそこで得た能力は、現在ハンガリーの劇場で確実に活かすことが出来ている。
洗足での時間と経験、そして共に過ごした仲間達は間違いなく私の財産だ。
自分の理想や夢を持つこと、それらは同時に覚悟を決めることでもあると思う。
それに対しての行動と努力、思慮深く今の自分に何が必要か考え行動する。
人には様々な生き方や価値観があり、成功するタイミング、失敗するタイミングも人それぞれ。全てを糧にして理想を追い求めれば新たな道や力が湧いてくる。
洗足ほど環境が整った大学は他に無い。だからこそ、その環境の中で有意義に過ごせるかは自分次第なのだと思う。
何故今日これを学び努力しているのかを常に考え、どんな時も理想や夢の火種を絶やさず一歩一歩前進したい。

本場イタリアの発音指導や発生のメソッド、
舞台姿などを期間集中で学べる。
「プロフェッショナル特殊研究」は、
オペラを勉強中の私に必要不可欠な授業です
南 裕嘉声楽 (2009年修了)

私が興味を持ったのは、自分のやりたいことを選んで履修する「プロフェッショナル特殊研究」という授業でした。各方面で著名な先生方に期間集中で指導を仰ぐというもので、一年間通して楽しめたように思います。
私はオペラを歌う身ですので人からどう見られているかを意識することがとても大切なのですが、この授業の中での先生のアドバイスによって自然な舞台姿を身につけることができました。
外国からいらっしゃる先生は日本語を話されないので、先生との英語やイタリア語での会話は授業に特別な緊張感をもたらしてくれます。イタリアからいらっしゃるコレペティトールのアレッサンドロ・ベニーニ先生。彼からは本場イタリアの発音指導、イタリアらしい発声のメソッドなどを学ぶことができ、非常に興味深く授業をとることができました。明るい人柄で、すぐに私たちと打ち解けてくださったのも印象的でした。
洗足で得た知識、学んだ技術をこれからの自分に役立て、世界に通じる音楽家を目指していきたいです。

ただ、目の前の“ハテナ”を解決する、それだけで十分
関口 奏子ピアノ (2006年度修了)

◆プロフィール
山梨県出身。幼少期よりピアノを始め、1993年より三澤慶子氏に師事。2004年洗足学園音楽大学音楽学部音楽学科(ピアノ専攻)卒業。洗足学園音楽大学創立80周年記念ピアノコンクール第2位(1位なし)。2006年同大学大学院音楽研究科修了。大学院特別研究生として1年間在籍。2008年9月より渡欧し、ドイツ国立ライプツィヒ“F・メンデルスゾーン=バルトルディ”音楽・演劇大学・声楽コレペティートア科ディプロム課程及び、同大学・声楽コレペティートア科マスター課程修了。声楽コレペティートア法をHelga Sippel氏、歌曲伴奏法をPhillip Moll氏、器楽伴奏法をGunhild Brandt氏に師事。ライプツィヒ音楽大学在学中にエラスムス交換留学プログラムを利用し、イタリア国立ミラノ“G・ヴェルディ”音楽院声楽伴奏科に留学。声楽コレペティートア法をUmberto Finazzi氏に師事。2015年ミラノ・スカラ座オペラ研修所コレペティートア(Maestro collaboratore)コース修了。現在はザクセン州立ライプツィヒ歌劇場でソロレペティートアとして働いている。

◆メッセージ
わたしは今、日本ではまだ馴染みの薄い“コレペティートア”という職業に就いています。歌劇場でオペラの音楽/演出稽古のピアニストもしくは指揮(オーケストラは振りません)を務め、歌劇場の専属歌手の譜読み稽古を指導します。
わたしがコレペティートアという職業に興味を持ったのは、ひとつの“ハテナ”からでした。
「歌の伴奏が好きだけど、専門家のことを“コレペティートア”というらしい。どうやったらなれるのだろう?」
そこで、大学院の勉強の傍ら、必要と思われる授業(スコアリーディングやイタリア語など)を学部生に混じって受け、チェンバロやオルガンも履修し、オペラの授業にアシスタントとして参加もさせてもらいました。しかし、わたしの“ハテナ”は自力では解決されませんでした。そんなとき、ドイツには“コレペティートア科”があるらしいと聞き、導かれるようにライプツィヒ音楽大学に留学することになりました。そこでまずは2年間、コレペティートアになるための基礎(弾き歌い、歌曲/器楽伴奏法、指揮法、スコアリーディング、通奏低音、語学etc…)を学びました。その間に、ドイツの歌劇場では沢山の“コレペティートア”が働いていること知り、 「実際にどんな仕事をしているのだろう?」と思いました。その“ハテナ”を解決するため、ライプツィヒの隣町の歌劇場に1か月間研修に行き、歌劇場でのコレペティートアの仕事は知ることができました。しかし、わたしは彼らのように仕事をすることができませんでした。
「どうしてうまく行かないのだろう?何が足りないのだろう?」
そして留学3年目、その答えを求めて、わたしはオペラの本場イタリアのミラノに赴きました。運よくスカラ座オペラ研修所に入ることができ、合計3年間、ミラノでたくさんの刺激を受けました。その間にコレペティートア出身の指揮者アレッサンドロ・ベニーニ先生が洗足学園音楽大学に招致されたことを知り、だんだんと母校でもコレペティートアという職業が認知されてきたのだなぁと思いました。わたしが在学していた当時にいらっしゃったら、きっとひとつ目の“ハテナ”はすぐに解決されたかもしれませんね。
わたしの頭の中にはまだまだ沢山の“ハテナ”があります。「あれはどうなってるのだろう?」、「これはどうしたらいいのだろう?」………。ひとつずつ、丁寧に的確に解決したら、きっと次のステップに知らない間に上がっているのです。目標なんて大きなものは必要ありません。ただ、目の前の“ハテナ”を解決する、それだけで十分なのだと、わたしは思います。

大学院で過ごす時間が財産となり、未来の自分へと繋がるはず
井上 友美ピアノ

大学院では多くの演奏の機会があり、全力でサポートして下さる教授陣、そして努力できる環境に恵まれています。その一つ一つが私の心を少しずつゆり動かし、安心してよりよい音楽を目指すことへと導いてくれました。この喜びが今も大きな支えであり、音楽の本質と向き合うために必要なエネルギーとなっています。 音楽の総合大学とも言える本学では、専門分野を追求することはもちろん、今まで経験したことのないたくさんの新しい出会いが待っていることでしょう。そうした出会いは、皆さんの音楽をより豊かにしてくれる可能性を秘めています。大学院で過ごす時間が財産となり、きっと未来の自分へと繋がるはずです。

自分の能力を思い切り伸ばす
梶木 良子ピアノ

私は大学院1期生として本学で2年間学ばせて頂きました。学部を卒業し、更に学生として勉強を続けられるのだからと、熱意と覚悟を持って入学した事を覚えております。入学後は、素晴らしい先生方や学友との出会い、専攻レッスンはもちろん、室内楽や伴奏法の充実したレッスン、より高度な専門知識を身につけさせて頂ける授業、そして、たくさんの本番の機会を与えて頂き、本当に充実した2年間でした。卒業後も、伴奏や室内楽等で、かなり本学に関わらせて頂いておりました。そして現在、幸運にも本学のピアノ講師をさせて頂いております。私が大学院生時代に感じていた事でもありますが、本学は本当に生徒一人一人を大切に育てようと思って下さる先生、環境が整っていると思います。 自分の能力を思い切り伸ばしましょう!私も精一杯応援させて頂きます!

音楽を通じて想いを共有できる喜び
星野 苗緒ピアノ

大学4年間を過ごして、より深く音楽の勉強をしたいという思いで大学院に進学しました。大学院では少人数でじっくり学べる授業が多く、担当の先生とより近い距離で演奏の助言をいただけたこと、丁寧に論文指導していただいたことなどが特に印象に残っています。音楽を様々な角度から客観的に捉え、それを具体的に演奏に生かすためにはどうしたらよいかを日々学んだ2年間でした。また、いつもお互いに励まし合い、切磋琢磨した友人達との出会いは、その後も自分にとって大きな支えとなっています。前田ホールのような広い空間で、協奏曲や室内楽、伴奏等本番の機会も多くあり、演奏を通じて成長したいと願うかたにとっては、とても良い環境で落ち着いて勉強できるのではないでしょうか。現在、様々なコースの学生さんと関わる機会をいただいていますが、同じキャンパスで沢山の先生方から学んだ、音楽を通じて想いを共有できる喜びを感じてもらえたらと思い、一緒に学ぶ気持ちで指導させていただいています。

プレイヤーとして必要な奏法やスタイルを磨くことができる
府川 雪野 管楽器

私は大学院第1期生として在籍しました。学部の時より授業内容がさらに充実しており、その後の後進の指導において役に立つものばかりで、大変意義のある2年間でした。 また、奏法研究においてもソロやアンサンブルと学部時代では追求しきれなかった部分をしっかり掘り下げて取り組むことができ、プレイヤーとして必要な奏法やスタイルを磨くことができました。講師陣も大変充実していますので音楽家、演奏家の道を目指している方、自ら学ぶ場所として最適だと思います。

音楽家には、たくさんの経験が必要
矢内 陽子弦楽器

学部4年生で進路を決めるにあたり、迷っていた私に「ビジョンと理想は違うし、覚悟が必要。それがちゃんと理解できるのなら大学院に進学しなさい。」と助言してくださった方がいました。私は、それを見つけるために大学院に進学したのです。第一線で活躍されている先生のレッスンは、とても厳しく毎回緊張で嫌になる事もたくさんありましたが、大事な物を見つけられました。そこから、自分でも分かるくらい大きく変わり、オーケストラとのコンチェルトやグランプリ特別演奏会で弾く機会を頂けました。自分と向き合う時間の多い大学院でなければ分からない事ですし、この経験が今の私に繋がっています。音楽家には、たくさんの経験が必要ですが、洗足学園はそれを学ぶチャンスがたくさんあります。それをどうするかは、学生次第!!卒業後もたくさんの困難が待っています。それを打破する突破口は、大学院での経験にあるかもしれませんよ。だからこそ充実した学生時代を過ごしてください。

求めれば、“答え以上の答え”が、ここにはある
武田 直之声楽

私が洗足学園大学音楽学部(当時はそうでした)を卒業する次の年に、同大学に大学院が出来るとの事で、様々な選択肢の中から、やはり母校の大学院を出たい!と言う強い思いから、進学を決めました。第1期ということもあり、色々と手探りな状態でしたが、先生方の意識は高く、それぞれの分野の妥協無き授業に追われた、充実した熱き日々を思い出します。お蔭でバロックからヴェリズモ、更にはミュージカルまで、どんなオファーを受けても怯まずに立ち向かえているのだと思います。舞台、衣装、指揮者、演出家に、それを支えるスタッフ、講師陣、間違いなく一流の教育現場が広がっています。求めれば、“答え以上の答え”が、ここにはあります。

二年間で叶った夢は数えきれません
市川 香里現代邦楽

音楽への愛と情熱溢れる場所、ジャンル問わずに沢山の音楽に出会える場所、それが洗足の大学院です。私が大学院で学んだ二年間は大好きな音楽に思いきり没頭した、まさに音楽づけの日々でした。枠にとらわれずに三味線を一つの楽器として学びたいと強く願って洗足の大学院へ進み、当時三味線コースを指導されていた西潟昭子先生のもとで三味線という楽器の無限の可能性を目の当たりにし、私の目指すべき音楽人生はそこから始まりました。洋楽器とコラボしたい、オケと三味線協奏曲を弾きたいなど、私の数々の強い想いも大いに受けとめてくださり、二年間で叶った夢は数えきれません。学生の熱意と努力を受け入れ、実現してくださる情熱ある先生方には本当に感謝しています。修了した後も三味線コース講師として学生とともに切磋琢磨させていただいておりますが、教員の立場になって改めて、大学院は本当に幸せな場所なんだな~と強く思います。そしてそこに私も携わらせていただいていることを誇りに思っています。在校生の皆さん、これから進学を考えている皆さんにはこの素晴らしい環境の洗足学園で色々なことに前向きにチャレンジし、出来る限りを学んで吸収し、大きく羽ばたいていって欲しいと願っています。頑張れ洗足生!!!

自分にとっての新しい音楽を探求するシーン
前田 康徳音楽・音響デザイン

大学院では自分の専門研究と”音楽と社会”を考える期間となり、自分の音楽をどのように社会に発信していくのか?今後どのように向き合っていくのか? そのようなことをじっくりと考える時間とチャンスを頂いたことを思い出しました。また、Teaching Assistant を通して”教える”という難しさも痛感しました。このように大学院は学部の延長ではなく、自分にとっての新しい音楽を探求するシーンとなるのではないでしょうか。

2年で研究し得た知識、経験が今の自分の基盤となっている
相馬 健太音楽・音響デザイン

音楽・音響デザインコースではレッスンは2人の先生に師事することができ、授業も少人数で行われる為、レッスンに近い感覚で受けることができ、2年間で大きく力を延ばすことができたと感じています。私は現在、ポピュラー音楽の制作を主としていますが、作品を生み出す上で過去の優れた作品、そして新しい作品を常に研究し、それらの要素を取り込むことは非常に重要なことです。しかし、仕事で作品を作る以上は常に〆切というものがあるので満足に研究だけには時間を割けないというのも現実です。また、クライアントの求めるものと自分が追い求めたいものが必ずしも一致しているわけではありません。そんな中、大学院という場では2年間という時間をかけて、尚かつその道のスペシャリストの先生のサポートの下でじっくりと自分が研究したい内容に向き合うことができます。実際に自分が学生だった時はあまり気付いてはいませんでしたが社会人となった今、このような時間を送ることができたのは非常に幸せなことだったのだと感じています。そして、この2年で研究し得た知識、経験が今の自分の基盤となっていることは言うまでもありません。どうか2年という時間を有意義に使って頂き、じっくりと自分の追求したい事柄と向き合い、自分を高めてもらいたと切に思います。

一人でも多くの人に音楽の楽しさを伝えていきたい
樫村 理沙ピアノ

私は、音楽についてより学びを深めるとともに、自分自身の演奏技術を高めたいという思いから大学院に進学することを決めました。たくさんの著名な先生方によるレッスンでは、新たな音楽表現の可能性を学ぶことで、音楽を多面的にとらえることができます。奏法について見つめ直し、楽曲分析などから曲に対する理解を高め、専門分野についてより深く研究することができました。ここ洗足学園には、前田ホールをはじめとする素晴らしい演奏施設が整っており、たくさんの演奏機会があります。本番で、自分の音楽を表現することによって得られるものは多く、演奏会を開くにあたっての過程を学ぶこともできました。大学院修了後の演奏活動につながるたくさんの経験ができたと思います。さらにソロのみならず協奏曲・室内楽・アンサンブルなどの授業も豊富にあり、自身の音楽の幅を広げながら、互いに音楽を作り上げていくこともできました。大学院で学んできた知識や技術をもとに、私は大学院在学中の昨年4月から洗足学園小学校の非常勤講師として子どもたちに音楽を教えています。また、今年4月からは、非常勤助手として洗足学園音楽大学でバレエピアニストをしており、ダンサーの動きにあう音楽を提供できるよう努めています。一緒にアンサンブルをしていくような感覚は、大学院で学んだことが生かされていると思います。そして、9月からは新たにピアノ講師としての仕事も始めます。年齢を問わず一人でも多くの人に音楽の楽しさを伝えていけたらと思っております。演奏者の立場として、また指導者の立場として、常に幅広い視野を持ち、これからも音楽と向き合っていきたいと思います。

「視野を広げ、追求する姿勢」を忘れずに
西崎 希ピアノ

私の大学院進学の目的は、大学時代より更に、演奏技術と表現力の向上を追求することでした。私は体が小さいので、勉強していくうちに、人より体全部を活用し、且つ、体に無理のない奏法を身に付ける必要があると考えました。 大学院ではソロを中心としたカリキュラムを組み、中でも、一流演奏家として活躍される先生方や、海外教員招聘のレッスンは、毎回大きな刺激を受けました。多くの著名な先生方の演奏を間近で聴き、自分の演奏の欠点を見つけ、日々の練習に繋げました。また、コンクールにも積極的に挑戦していたので、その意思を伝えてコンクールに向けたご指導もしていただきました。更には海外のコンクールにも視野を広げ、海外特別支援制度を利用して、イタリアのコンクールを受けることができました。レッスンの先生の熱心なご指導や学校のサポートもあって、このような大きな経験ができたことも、洗足学園音楽大学大学院で学ぶ魅力の一つです。 卒業後は、新境地でもある本学のバレエコースのピアノ伴奏を、外部では合唱団の伴奏と、楽器店のピアノ講師をしています。私にとって大学院生活は、演奏のレベルアップと、それを通して精神面も成長できた2年間でした。バレエピアノの世界は、まだ足を踏み入れたばかりですが、大学院で身についた「視野を広げ、追求する姿勢」を忘れずに、音楽の道を進んでいきたいと思います。2年間の学びは、私にとって一生の財産です。

学ぼうとする気持ちがあれば、それ以上の学びを得ることができる
牧 華子ピアノ

大学院では目的に合わせて自由に組むことができるカリキュラムによって、ソロのみならず、アンサンブル、室内楽、協奏曲など様々な視点から音楽を学ぶことができます。多くの著名な先生方のレッスンを受ける機会もあり、音楽に対する視野が一気に広がりました。また副論文を通し、多面的に音楽を捉えることでさらに深く理解することができ、音楽を追求し、自分の音楽と向き合い続けた2年間はとても貴重な時間でした。 現在は、バレエコースとミュージカルコースで伴奏助手をさせていただいております。特にバレエコースでは、バレエのレッスンピアノという私にとって新しいジャンルに挑戦しております。初めてのことばかりで大変な面もありますが、新しい世界を知ることができ自身の引出しを増やす機会をいただけたことはとても有難い事です。バレエのレッスンでピアノを弾いていると、時々、バレエと音楽でアンサンブルをしているような感覚になります。学生時代からアンサンブルをすることが大好きで、大学院の時にもアンサンブル、室内楽、伴奏などに取り組む機会が数多くありました。それらひとつひとつの経験が今の私の力になっていると感じます。洗足学園音楽大学大学院には、学ぼうとする気持ちがあれば、それ以上の学びを得ることができる環境が整っています。ここで得た学びは私にとって一生の財産です。