活躍する卒業生

声楽コース

米良 美一 カウンターテナー歌手

私がプロになれたのは「運が良かったから」だと思っています。洗足学園音楽大学を卒業したのは1994年(平成6年)3月で、その翌月に「第8回国際古楽コンクール」で私は最高位を受賞しました。すぐに仕事がたくさん入って、バロックオーケストラ・合唱団の「バッハ・コレギウム・ジャパン(Bach Collegium Japan,BCJ)」と契約し、同じ年の12月にはソリストとしてデビューしました。しかし下積みがなかった分、売れてから苦労は大きかったですね。特にスランプから立ち直るのは大変でした。
洗足へ進んだのは、少人数制で先生の教えが行き届く点が気に入ったからですが、何より自由な学風が肌に合いました。3年のときテノールからカウンター・テナーに転向しました。周囲は賛否両論でしたが、大学側は「OK」。これも自由な学風のおかげです。きっと他の大学では難しかったでしょう。
もしみなさんが洗足へ進むなら、目的意識を持って受験することをお薦めします。そして入学後は感性を研ぎ澄まし、広い目と先見の明を養いましょう。例えば、たくさん演奏を聴いたり、自ら多くの先生のもとを訪ねて下さい。先生方は現役のプロです。みなさんから熱意を感じられればきっと伸ばして下さります。こうした経験は、音楽や曲を理解することに繋がるばかりでなく、皆さん自身の可能性を広げるきっかけにもなるでしょう。
是非みなさんんも洗足にあるすべてを活用して、自ら学ぶ喜びと自分を作っていく楽しさを満喫して下さい。

洗足学園音楽大学を卒業した1994年に「第8回国際古楽コンクール」で最高位を受賞し、バロックオーケストラ・合唱団の「バッハ・コレギウム・ジャパン」と契約。同じ年の12月にはソリストとしてデビューしました。そんな私を支えてくれたのがこの大学です。少人数制のレッスンと自由な学風に惹かれ入学したのですが、沢山の演奏と、現役プロの先生の指導で成長することができました。目的意識さえあれば必ず伸ばしてくれる大学です。

Profile
1994年、洗足学園音楽大学卒業。
第8回国際古楽コンクール最高位受賞。宮崎駿監督作品「もののけ姫」で一世を風靡し、その類まれな美声と音楽性で欧米でも高く評価されている。

※プロフィールはメッセージ掲載時のものです。

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