教員・指導陣紹介Faculty Member

家田 淳 June Iyeda

[ミュージカル]演出

現在の活動

オペラ、ミュージカルを中心に演出家・翻訳家として幅広く活躍。

略歴

10代をアメリカで過ごし、現地で声楽を始め舞台経験を積む。
国際基督教大学卒業、言語学専攻。英エディンバラ大学に留学。
演技をRADA元校長ニコラス・バーター、ローナ・マーシャル他に学ぶ。
新国立劇場、東京二期会ほかでリチャード・ジョーンズ、ヴィリー・デッカー、カロリーネ・グルーバー、グラハム・ヴィックなど世界的な演出家の助手を数多く務め、ラインドイツオペラ「ドン・ジョヴァンニ」(デュッセルドルフ)にも参加。ロイヤルオペラハウスJette Parker Young Artists Programmeで演出助手を務めつつ、同プログラム及びギルドホール音楽院オペラコースにて歌手の演技指導法と養成法全般について研修。
 演出作品に「エウリディーチェ」(佐川吉男音楽賞受賞)、「カルメン」、「ヘンゼルとグレーテル」、兵庫県立芸術文化センタージルヴェスターコンサート(2018〜2020年)、オーストリア・アイゼンシュタットにて「月の世界」他。本学では「この森で、天使はバスを降りた」「スウィート・チャリティ」「パジャマゲーム」を翻訳・訳詞・演出。
 また演劇やミュージカルの翻訳家・訳詞家・通訳として数多くの商業公演に参加。劇団四季では「ウィキッド」「春のめざめ」「リトル・マーメイド」「アラジン」「ノートルダムの鐘」で音楽監督や演出家の通訳を務める。訳詞作品に東宝「Songs for a New World」ホリプロ「天才執事ジーヴス」「プロミセス・プロミセス」他がある。
 近年はオペラやコンサートの字幕製作者としても、東京二期会「魔弾の射手」「金閣寺」「蝶々夫人」「ルル」神奈川県民ホール「カルメン」「トゥーランドット」(以上全て英語字幕)、「クラシックキャラバン:クラシック音楽が世界を繋ぐ」(日本語)他を担当。
2022年1月には、台本の英訳(英語歌唱部分の歌詞の執筆)と英語字幕を担当した新作オペラ「Zen〜禅〜」が金沢歌劇座にて初演された。

指導方針

現代のオペラ、ミュージカルにおいては自ら積極的に役作りをし、演出家と意見を交わしながら作品作りのプロセスに主体的に参加できる能力を持つパフォーマーが求められています。そのためには演じ手が楽譜をしっかり読み込み、作品の時代背景や当時の生活習慣、価値観なども知った上で、イマジネーションを働かせながら身体を使えるようになることが大事です。基本的な身体表現法、楽譜を元にした役作りのメソッドを通じ、どんな作品にも主体的に対応できるパフォーマーを育てます。
音楽劇の奥深さに触れながら舞台の本物の楽しさを体感できる授業を目指します。

研究実績

種別 名称(著書、論文、演奏活動等) 単/共 発行又は発表の年月(開催日時) 発行・発表雑誌、場所等の名称 概要
翻訳 東宝ミュージカル「Songs for a New World」訳詞 2012年8月 東宝株式会社 ジェームス・ロバート・ブラウンの代表作(全編歌で綴るミュージカル)訳詞。シアタークリエ、森ノ宮ピロティホール、黒崎ひびしんホールにて上演。主演:昆夏美、濱田めぐみ他
翻訳 東京二期会オペラ「ルル」英語字幕 2021年8月 東京二期会 ベルク作曲「ルル」英語字幕の作成。カロリーネ・グルーバー演出。新宿文化センターにて上演。
翻訳 渡辺俊幸作曲「Zen」(オペラ)英語台本、英訳、英語字幕 2022年1月 石川県音楽文化振興事業団、金沢芸術創造財団 鈴木大拙の生涯を追う新作オペラの英語歌唱部分の歌詞執筆、台本の英訳、英語字幕。金沢歌劇座、高崎芸術劇場にて上演予定。
演出 古楽アンサンブル・アントネッロ公演カッチーニ「エウリディーチェ」(オペラ)   2016年1月 川口リリア音楽ホール オペラ演出。日本初演。佐川吉男音楽賞受賞。
演出 兵庫県立芸術文化センター・ジルヴェスターコンサート「魅惑のオペレッタ・ガラ!」    2020年12月 兵庫県立芸術文化センター大ホール 兵庫県立芸術文化センター主催