お知らせ

卒業生の皆さんへ

2020.03.18
学長メッセージ

 

卒業する皆さんへ

 

 まずは、卒業生、修了生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。また保護者の皆様におかれましても、今日の良き日を迎え、さぞお喜びのことと、教職員を代表してお祝い申し上げます。
 それにしても大変なことになりました。世界中に広がりを見せる、コロナウイルスによる感染。その拡大を防ぎ、国難に対するためすべての人々がそれぞれの立場で、出来得る限りの努力と対応が求められています。私たちも卒業の式典・行事の中止を余儀なくされてしまいました。
 しかし皆さんが洗足学園音楽大学で学んだ日々は、決して色褪せることはありません。学んだ音楽、音楽を通じて学んだことは、これから新しく、社会に旅立つ皆さんの、大きな支えとなることでしょう。
 古来、音楽・演劇・ダンスなど集団で行う芸術は、もともと共同体維持のために、神や祖先を祭ること、祭祀の中で行われてきた、人類に不可欠の行事・習慣です。かつてはこれらの祭祀に参加することによって、若者たちは共同体維持のためのコミュニケーション能力を身に付けていきました。しかし今、その地域共同体が壊れてしまい、多くの若者は学ぶ機会を失ってしまったといわれています。
 でも皆さんは、この学校で一方的に講義を受けるだけではない、多くの経験をし、学んできました。音楽を学び、またそれらを通じていろいろなことを、身に着けてこられたと思います。
 洗足には「協働」の場がたくさんありました。皆さんは、仲間とコミュニケーションをとりながら、協調性をもって多くの取り組みを行ってきました。こつこつ練習する忍耐力。他者に耳を傾ける協調性。自分を表現する喜び。そして努力が報われる達成感。音楽には人を変え、成長させる力があります。
 洗足学園で学んだことに、自信と誇りをもって進んでいって下さい。この度の「コロナ」も、問題を乗り越えて、むしろ変革の契機と捉えようという考え方も出てきました。学園の建学の精神は「自立、奉仕の心、そして挑戦」です。
 皆様のこれからのご活躍を期待し、お祈り申し上げます。
 本日はご卒業おめでとうございます。心より、お祝い申し上げます。

2020年3月18日
洗足学園音楽大学
学長 万代 晋也

 


 

卒業生代表メッセージ

 

 桜のつぼみも大きく膨らみ、春を迎えたこの良き日、ここに、私達は洗足学園音楽大学を卒業し、新たな第一歩を踏み出そうとしています。

 思い起こせば、私達の大学生活は4年前、前田ホールでの入学式から始まりました。附属の音楽教室からお世話になっていた私は、10年以上、洗足学園に通っていましたが、入学式を迎えた時は、新鮮な気持ちでキャンパスに足を踏み入れることができました。私の専攻はピアノですが、他の楽器の学生とアンサンブルをたくさん経験したいと思い、演奏会が多くある上に、他コースとの関わりも多くある洗足学園音楽大学に魅力を感じていました。大学生活が始まってみると、クラシックだけではない他のコースの方との関わりを通して、一生の財産となる多くの出会いを経験することができました。様々な演奏会に積極的に参加し挑戦してこられたのも、根気よく指導し、相談にのってくださった先生方のおかげです。本当にありがとうございました。

 私が大切にしている言葉として、あるプロサッカー選手が座右の銘として挙げている、「感謝、感激、感動」という言葉があります。私の好きな音楽をずっと続けさせてくれた家族や周りの人達に「感謝」し、仲間と共にコンサートを成功させた時の「感激」を忘れず、それらの思いを大切にして多くの人達に「感動」を与えることができる音楽家を目指して頑張りたいと思っています。

 最後になりますが、本日、卒業生一人ひとりがこの佳き日を迎えることができたのは、理事長先生をはじめ、学長先生や多くの先生方、職員の皆様、そして家族の支えのおかげです。重ねて、心より感謝申し上げますとともに、洗足学園音楽大学のよりいっそうの発展を願い謝辞とさせていただきます。

2020年3月18日
洗足学園音楽大学 音楽学部
第五十回卒業生代表 齋藤 光

 


 

祝賀映像

 

 


 

写真